2011/12/18

師走のサッカー事情


  




   12月に入ってもサッカーを取り巻く環境は常に変化し、話題に事欠かない。

【Topic.1】
   クラブW杯は、柏レイソルが戦前の予想以上に準決勝まで駒を進めた。南米王者のサントスFCには苦杯を喫するが、12月18日の3位決定戦では有終の美を飾っていただきたい。
   個人的には名古屋グランパスが「豊田スタジアム」で活躍する姿を期待していたのだが、Jリーグを制したリーグ戦後半の勢いをそのまま維持し続けた柏レイソルにして、この結果なのかもしれない。
   そして、決勝戦FCバルセロナvsサントスFCは見逃すことができない。ネイマール#11のドリブルや、バルサのパス回しは、既にサッカー競技を超越し、高度に鍛練された優美なショーのようでさえあり、感嘆するより、もはや笑ってしまう。
   また、彼らのこの大会での勝利への執念は、小さな島国に住む我々の想像を遥かに超えているようだ。言うまでもないが、日本のクラブチームがこの領域に辿り着くまでには、越えなければならない壁はまだまだいくつも残っている。

【Topic.2】
   天皇杯は4回戦に突入し、一番の話題は「松本山雅FC(長野)」の大躍進である。今夏に急逝した故松田直樹氏を引き合いに出すまでもなく、12月17日の対横浜F・マリノス(J1)戦には注目が集まる。
   ほんの10日程前ならば、純粋に松本山雅ガンバレ!、リュージもガチャもいることだし、で済んでいたのだが、FC岐阜と同じJ2に昇格を決めた後なので見方が少し微妙になってきた…。このクラブが来季公式戦で対戦する相手なのだと。
   尚、このゲームの山雅はグッドルーザーを演じたようである。

【Topic.3】
   そして、J2がとうとうフル登録の22クラブとなった(前述の「松本山雅FC(JFL4位)」と「FC町田ゼルビア(JFL3位)」のJ2入会が12月12日に正式承認された)結果、来シーズンからJ2とJFLの入れ替えが行われることになる。
   最新の情報では入れ替え対象は2クラブづつで、JFL2位とJ2の21位は入れ替え戦を行い、JFL1位とJ2の22位は自動入れ替えとする方式が濃厚らしい。もちろんJFLから昇格できるのはJリーグ準加盟のクラブに限られるので、今のところ残りの準加盟クラブは順不同で「V・ファーレン長崎」、「S.C.相模原」、「カマタマーレ讃岐」の3クラブである。
   仮に今シーズンのJFLの順位で想定すると、既に昇格した2クラブを除けば「V・ファーレン長崎」が3位換算、「カマタマーレ讃岐」は9位換算となる。このケースであれば入れ替えは発生しないことになる。「S.C.相模原」はJFLより下位の地域リーグに属しているので数年待たなければならない。
   そもそも、こんなことを心配しなければならないのが今のFC岐阜…。来年1月には入れ替え制度のレギュレーションが正式にアナウンスさせる模様である。

【Topic.4】
   最後は、そのFC岐阜についてであるが、5選手の契約満了と、押谷祐樹のジュビロ磐田復帰、以降の動向がまだ何もない!新監督の発表もまだない!去年と同じ轍だけは踏まないでいただきたと切に願う。
   唯一の明るいらしき?ニュースは、来年度、笠松町に整備される事が決まった「フットボールセンター」、JFAが各都道府県に整備を進めている人工芝のサッカー専用施設である。今シーズンのFC岐阜のスポンサーに「ハイブリッドターフ」が加わったあたりからその伏線があった気もするが、公共の施設とは言え、平日であればFC岐阜がある程度、優先的に使用できれば有難い。最近の人工芝はかなり天然芝の感覚に近いようである。
   クラブハウスもできるので、是非、何らかの形で「FC岐阜」専用の施設を間借り出来れば、中心的な練習拠点になると同時に、新たな情報発信基地になるのではと期待したい。
   ただ、来年4月度の着工となると、完成は早くてもシーズン後半となるだろう、それまでは今年の練習環境で凌がなければならない。
   いずれにしても良いきっかけになることは間違えないだろう。FC岐阜の巻き返しを期待しながら師走が過ぎて行く。


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