2012/06/02

「長良川鵜飼い」に興ずる


   岐阜市民になって久しいが、他の多くに岐阜市民がそうであるように、本格的に「鵜飼い見物」をしたことがない。岐阜市と言えば「鵜飼い」と「FC岐阜(こちらは希望的観測)」が連想されるほど、他所では有名であるのだから、当の岐阜市民が見たことがないでは示しがつかない。

   そんな中、この度幸運にもその機会に恵まれたので、初めて「長良川鵜飼い」の屋形船に乗ることができた。


   夕刻、長良川左岸の船着き場に集合する。

   岐阜市では、市内の全小学校の児童に「鵜飼い」を見学させているようで、この日も某小学校の団体が訪れていた。


   宮内庁式部職である鵜匠の方の説明もそこそこに屋形船に乗り込む。


   今日の観覧船「長良丸」の船頭さんは女性の方で、しかも立ち姿がちょっとカッコイイ。


   この角度からみる「鵜飼い大橋」、言われてみれば、吊り橋のロープは、鵜匠が「鵜」を操る紐のようである。


   御上りさんよろしくブログの定番である、料理の写真がこちら。


   そして、いい頃会いに日が暮れた午後7:30、3発の花火を合図に「鵜飼い」が始まる。またこの合図のによって、河畔のホテルや旅館はネオンや照明を消す、申し合わせができていると言う。

   長良川競技場でのFC岐阜ナイトゲームで、この時間帯にいつも花火が上がっていたのは、これだったのだと改めて気が付く。

   「篝火」の明るさだけで動きのある被写体を撮影するには、まだカメラの性能を充分発揮できる技術がないので、きれいは写真は残せなかった。


   それでも、屋形船と並走して行われる鵜飼漁は、篝火の松明の熱を伝わるほどに間近で見させていただいた。




   その後、「総がらみ」と呼ばれる6隻の鵜舟が鮎を浅瀬に追い込み、鵜飼いはクライマックスを迎える。

   そして、午後8:30頃には貸切船「長良丸」は船着き場へと帰ってくる。

   先人が詠んだように、始めは大変面白かった鵜飼い見物も、岸にたどり着く頃には少し物悲しい気分になる、そんな情緒のあるひと時を過ごすことができた。

   これからは、他所よそで「長良川の鵜飼い」について説明を求められたとしても、堂々とPRすることができよう。




2012/05/28

いまできる最善のこと


   気候だけを言えば、絶好のサッカー日和。昼間の暑さが少し和らぎ、肌寒いとまではいかない涼しい風の吹き抜けるくらいが、ピッチに立つ選手達には調度いい。

   FC岐阜のナイトゲーム、今節のマッチアップはヴァンフォーレ甲府。実力ではJ1にいるべきチーム、侮れないのは言うまでもない。


   ただ、ピッチ以外での話題が取り沙汰される、こんなタイミングだからこそ、絶対に負けられないゲームである。何とか勝点を祈らざるを得ない。


   もう耐えかねてFC岐阜から離れるサポーター、

   好きだからこそFC岐阜を批判するサポーター、

   ただひらすらにFC岐阜を応援するサポーター、


   今、あなたはどこにいますか?



   なりふりを構っていられない状況に追い込まれているFC岐阜の首脳陣、今西社長の掲げる支援募金にとりあえずポケットを探る。手を握って、「…なんとか、FC岐阜をお願いします…」今はそれ以上の言葉が見つからない…。

   既に「戦略」を論じる時ではなく、「戦術」を見定めなければならない時期に来ていると思うのだが。


   サポーター仲間の熱い「エール」はスタジアムの全てに届いた。「14」は彼が『FC岐阜公式ファンクラブ』の14番目の会員であることを意味している。


   しかし、現実にはFC岐阜はヴァンフォーレ甲府を凌駕できるほどの「チカラ」も「技」も持たない。
   勝ちたいと言う「魂」だけではもちろん勝てないのだが、今その「魂」までもが問われてしまっている。そう、自分たちで点を取らなければ、誰も取ってはくれない。




   終わってみれば、あまりにも順当なリザルトは、以下の通り。

   FC岐阜と取り巻く環境は、風雲急を告げる。だが今夜詰めかけた六千余の人々は、FC岐阜が今年で見納めだから集まった訳ではない!


   今節のYouTube動画は、ゴールに迫るFC岐阜イレブン。本当はホームでのゴールシーンをupしたいのだが、いつまでも待っていられない。
   先ごろFIFAは雌雄を決するPK戦のルールを「Task Force Football 2014」の中で再検証する考えを示唆したが、おしいシュートが何本あっても、合わせて「1点」にするルール改正は今のところ無いようである。




   前号に引き続き、第2回の「宇都宮徹壱氏のコラム」はこちら


2012/05/21

The Solar Eclipse 2012


   思いのほか好天に恵まれた岐阜市内某所の朝。

   遮光レンズのゆらぎの中、午前7時31分「太陽のリング」は見事に繋る…。 
 

   今回の日食は、見掛け上の太陽の大きさより、月の大きさの方が小さい為、太陽が完全に隠される、いわゆる『皆既日食』では無く、リング状に太陽の輪郭が残る、『金環日食』である。

   日食としては、『皆既日食』の方が気象条件など、劇的に変化するので、よりドラマティックで見応えがあるのだが、『金環日食』はそのリングが殊更に強調される。
   言うまでもなく、これは月が楕円軌道を描く為に生じる違いであり、「時」と「場合」によって異なる。

   実は、月は1年間に4センチづつ地球から遠ざかっていると言われている。と言うことは、今から5万年後は『皆既日食』は観測できないかもしれないし、或いは5万年前には『金環日食』は見えなかったかもしれない。
   つまり、私達はその両方が観測できる、極めて稀有な時代に生きていることを感謝しなければならないのである。


   そんな悠久の時の流れに想いを馳せていると、繋がれたリングは程なく解放された。こうして食の最大時には、いつもより柔かな陽光が降り注ぐ、穏やかな朝となった。 


そして次の関心事は、8月14日の「金星食」へと移ってゆく。


2012/05/18

宇都宮徹壱氏のコラムへ


   5月13日の松本山雅FCとの観戦記を残さないまま、既に5日が過ぎてしまった。

   あれこれ逡巡しゅんじゅんしているうちに、スポーツナビに掲載された宇都宮徹壱氏のコラムを見つけたので、今回はそれに代えさせていただこう。

   そもそも私の観戦記の文体は氏のコラムをオマージュしていると言わざるを得ないので、今回は「禁じ手」で失礼する。
   ここに少なからず自分の言いたい事も垣間見えるので、今後このシリーズをチェックしていきたいと思う。

   尚、忘れかけた松本戦のリザルトは以下の通り。

FC岐阜 J2-14 松本
0 0 前半 1 1
0 後半 0



2012/05/04

「5232」


   ゴールデンウィーク真っ只中、J2リーグは中二日の過密なスケジュールで熱戦を繰り広げている。今節のFC岐阜はホーム長良川競技場に水戸ホーリーホックを迎えてのナイトゲーム。


   連敗中のFC岐阜、行徳監督は故障明けの樋口寛規#10を先発に復帰させ、サブにFWでは中島康平#27を起用し、無得点続きの悪い流れを変える布陣を敷く。


   疲れが溜まっている頃だろう、501試合目のは服部年宏#6に今日も頼らなくてはならない。


   3日前の富山アウェイ戦ではいい流れのゲームができていたと聞く、後はフィニッシュをどう纏めるか、ブレイクスルーへの道程は今尚遠くに霞んで良く見えて来ない。


   そんな中、前半キックオフ、ワイドに仕掛けてくる水戸に防戦一方、危惧していたセットプレイでまたもや失点してしまう。
   岐阜もコーナーキックのチャンスを繰り返えすが一向に実らない。「出会い頭で…」「どさくさにまぎれて…」のゴールにすら見離されてしまっている。 それを引き寄せる為にも、もっとゴールに向かうスタンスが必要となる。


   後半から、中島#27を投入し相手DFの裏を狙うが、そこに適時のパスが通らない。ドリヴルで切り込む選手もスペースもないので、単調な攻撃は相手の脅威にはならなかった。
   水戸はワントップの鈴木隆行#30が効いていた。前線にキープ力がある選手がいると攻撃のバリエーションが豊富となる。

   選手どおしの連携を高めるにはもっともっと時間を費やして同じ練習を何度も繰り返さなれけばならないのか。しかしその為の時間は永遠にあるわけではない事を我々は理解しよう。


   さて、今日のゲームのVTRを見た次節の対戦相手ファジアーノ岡山のスカウティングや影山監督は、今のFC岐阜に対する攻撃のポイントとディフェンスの注意点を容易に導き出せることだろう。
   中二日でアウェイ戦に乗り込むFC岐阜はその裏をかくハードワークとゴールへの強い意識を持って勝点を死守してほしい!

   本日のリザルト(入場者数)は以下の通り。言うまでも無いが、FC岐阜に期待してスタジアムに足を運ぶ人はまだこんなにいるのだ。

(参考資料)5月3日 J2リーグ第12節 全11ゲーム入場者数一覧