2014/01/02

『ゼロ・グラビティ』 ~バーチャルEVAの恐怖!!~

 

   年末から新年に掛けての正月休みにお薦めの映画、今回紹介するのは『ゼロ・グラビティ』。

   「ハリー・ポッター」シリーズでもメガフォンを取った事のあるアルフォンソ・キュアロン監督の作品で、主演はサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーの両アカデミー賞俳優の競演である。

   他に出演者は無く、地球を見下ろす衛星軌道上での迫真の演技を繰り広げる。実際にNASAのスペースシャトルで宇宙に翔んで撮影したのではないかと見紛(みまご)うばかりの迫力の3D映像で観客を釘付けにする。

   ストーリー展開は少し突飛で、やや強引な所はあるが、この映画の中で起こった事故の切っ掛けは実際に有り得る事だけに、物語にどんどん引き込まれていく。

   ただ、こんな事故が本当に起きてしまったら、通信技術にどっぷり依存している現代社会や、我々の日常生活は30年前に後退する位の大事(おおごと)であり背筋がゾッとする。

   映画の見所は二つ、ひとつは言うまでも無く、主演二人の迫真の演技力、特に二度目に登場した後のジョージ・クルーニーは秀逸である。

   もうひとつは宇宙から見た地球の描写、そのリアルさに目を見張る。今日では実際にISSなどからのハイヴィジョン映像で地球の姿を見る事が出来るようになってきているだけに本物の映像と見分けがつかない程である。

   この映画のテーマは極めてシンブル、どんな状況でも『アキラメナイ』ことである。頑張り続ければいつか道は拓けると言うことだ。


   2013年を諦めなかったFC岐阜にも、2014年に新時代の扉が開かれることを切に願いたい。


   さて、この映画の邦題は『ゼロ・グラビティ』、つまりは無重力の事で、宇宙空間の素晴らしさと同時に、恐ろしさを表現しようとしたタイトルとなっているが、原題は単に『GRAVITY』となっている。

   映画を最後まで観て分かるのだが、デブリが飛び交う宇宙から(ほう)(ほう)うの(てい)で地上に戻ってきた主人公が地球の重力で(しばら)く立ち上がれないシーンが続く。普段、地上で生活している時には気に掛ける事がなかった重力が如何に大切であるかに主眼が置かれているのである。

   こんな所にも、日本人と欧米人の感性の違いを垣間見ることができる。

   是非とも3Dで鑑賞したいものである、音速を遥か超えて、スクリーンの奥から飛び出してくる無数のスペースデブリはとても()ける事ができない!




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