2012/11/20

2012シーズン総括


VIRIBVS VNITIS ~コンテンツとしてのFC岐阜~



   FC岐阜、2012シーズンの戦況は、残念ながらJ2残留を果たせるかどうかの戦いに終始してしまった。

   昨シーズンの成績を踏まえ、積極的な補強があったとはいえ、冷静に分析した個々の実力と、それも統率する新監督のクラブチームがいきなりリーグ上位には食い込めないのは必然であろうと思う。

   それでも、(余りにも悪すぎた昨シーズンと較べると)格段に楽しめるシーズンにはなった。プレシーズンマッチでジュビロ磐田に勝利したあたりは今年こそやってくれると独りごちるほどだった。

   ただ独自集計したFC岐阜2012戦績を見るまでもなく、得点力不足は否めない。さらに、シーズン序盤はディフェンスが未完成だったので、自ずと勝ち点が積み上げられなかった。

   そんな状態が続く中でも、第18節以降は一度も最下位に落ちずに済んだのは、ギフの他にいわゆるボトム4と呼ばれた「富山」「鳥取」「町田」が同じような成績で推移した結果であろう。

   シーズン中盤から、徐々に零封するゲームが増え、後半では2年ぶりの連勝をすることができた。(このことが話題になる様では寂しい限りである・・・)

   そして、ディフェンスが安定したことにより昨シーズンより劇的に増えたのが「引き分け」の数である。これによる勝ち点1の積み重ねが最後に町田を振り切った要因ではないかと思う。

   紆余曲折があったのだろうか、最下位のギフを選んでくれた新キャプテンの経験値が若いギフのイレブンにも刺激になってくれたのだろう。服部年宏#6の全試合フル出場は称賛に値する。

   また、ギフの発展途上の環境下で指揮を引き受けていただいた行徳監督には、分かっていたとは言え、要らぬ苦労が多かっただろうと思う。是非、複数年の契約更新をしてこの環境改善にも取り組んでいただきたい。(来季も宜しくお願いしますと付け加えておこう)

   2012年のFC岐阜を語る上で避けて通れない問題がある。経営の問題(=クラブライセンスの問題)はギフの越年の課題であったが、今年の経営陣総入れ替えの大なたが最終的にいい方向に動き出したのは皮肉としか言えない。

   「クラブライセンス」を振りかざすJリーグ中枢部と、意見の齟齬(そご)があったとしても、ギフの恩人であり、引いてはJFA発展にも大きく携われた今西和男氏に対する今回の措置は、あまりにも儀礼を欠き残念でならない。

   ただ、薫田新社長の手腕による経営改善策やスポンサー獲得が功を奏し、成績面でもギフはJに残った事実は変わりない。西濃地区を含む岐阜県全体のスポンサードが確立することにより安定した経営と負債解消が成されればギフはもっと強いクラブへと進化できることだろう。

   その為にも、岐阜県における「FC岐阜」を一サッカークラブとしてだけでなく、岐阜県や地元企業の発展の為のPRができるコンテンツとしてさらに熟成して行く必要があるのだろう。FC岐阜SECONDの活動が存続される見込みとなったことでも、さらに地域密着の展開を拡大することができる。

   今こそ地域全体で「一致団結して」FC岐阜をサポートする、そんな次に段階に入ったのである。


がんばろうFC岐阜、共に2013シーズンへ!


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