2013/05/28

北へ ~アキヒロを追って~


   2012年シーズン、J2FC岐阜の年間MVPには野田明弘#2(当時)が選ばれたことは記憶に新しい。紆余曲折の末、そのアキヒロは今、福島ユナイテッドFC(JFL)に所属している。

   折しもこの時期、東北跋渉(ばっしょう)中である筆者は、ここでの活躍ぶりを視察に行かない訳にはいかない。仕事が立て込んでいる中で、何とか半日の休みをねじ込むことに成功した。


   斯くして、5月26日(日)LFL(日本フットボールリーグ)第13節、福島ユナイテッドFC vs ブラウブリッツ秋田の公式戦(@信夫ヶ丘競技場)が行われる、福島県福島市の北部に位置し阿武隈川の右岸に隣接する風光明媚なロケーションの市営陸上競技場を訪れる。

   福島ユナイテッドFCのチームカラーは「赤」と「黒」、昨年の天皇杯での活躍ぶりは目覚ましかったが、現在JFLの順位には18クラブ中10位である。


   丁度この期間、福島ユナイテッドFC公式サイトのトップページは野田明弘#3のスナップが迎えてくれている。

   つい先日の5月22日(水)のホーム戦(vs ホンダロックSC)は0-1(PK)と、悔しい負け方をした福島、今節のマッチアップは現在4位につけている「ブラウブリッツ秋田」、この東北ダービーを制して勢いを付けたい所だ。



   さて、話題のアキヒロである。今日も右サイドバックで先発出場!、ピッチ内練習から元気な姿を見せてくれた。既にチームに溶け込んでいるようで、赤いユニフォームがよく似合う。


   それにしても暑い!、東北地方であるとは言え、この時節の午後1時キックオフのゲームは考えものである。メインスタンドに屋根などの設備がない信夫ヶ丘競技場内では日陰を探すことすら困難である。記念に購入した「赤い」タオルマフラー(今治タヲル)で頬っ被りする恰好で日差しを遮る。


   さあ前半戦、ホームの福島が攻め込む形を作り、首尾よく前半12分に小林康剛#9のヘディングシュートで先制する。直後の#3の喜ぶ後ろ姿である。


   しかしその後は守備に追われ、立て続けに2点を献上し前半を1-2で折り返す。



   後半に入り、カウンター攻撃を仕掛けられるタイミングでボールを奪っても、パスの出しどころを見つけられず、相手ディフェンダーに囲まれてはボールを失うと言う最悪のパターンを繰り返す。

   しかし後半25分、流れの中から内山俊彦#30の見事なゴールで同点に追いつく。(このあたりは、J2で低迷する某クラブと違うところである。)上位チーム相手とは言え、ホームで勝ち点3を狙う福島であったが、後半アディショナルタイムに訪れた勝ち越しのチャンスをブラウブリッツ秋田は見逃さなかった。


   この痛恨の1失点で福島は勝ち点1すら失うことになる。リザルトは 福島2-3秋田 となった。これで実に信夫ヶ丘競技場でのホーム戦は5連敗だと聞く。

   完全燃焼のアキヒロも肩を落とす。とは言え、新しいチームでも存在感のある機敏なプレイで献身的に守備をする勇姿が見てとれて、とても安心した。勝ち点が取れなかった事を除けば、充分満足のいく視察であった。


   試合後は出待ちで声掛けする時間も与えられず、競技場を後にする。次は「十六沼公園」あたりでの練習場に赴き、一声掛けてこようと思う。

   今回のYouTube動画には、photo & videoのショートムービーを作成した、フォーマットはSONY VAIOのApps「VAIO Movie Creator」による。




   このゲームの経過や結果、さらに試合の運営状況などから演繹(えんえき)される今日(こんにち)のJFLに経ち返ると、ギフが所属していた時代もそうであったように、実に機能的でコンパクトな組織となっていて、Jリーグ入りを目指す地方都市のサッカークラブにとっては、プロ化への基盤を構築する為の足掛かりとして、多大なる貢献を成していると感じた。

   やがてここからJ3が組織され分岐されて行くのだが、仮にギフがそこへ取込まれ、このレヴェルのグラブと対戦しなければならない可能性があることを考えると感慨深いものを感じる。果たして降格したモティベーションの中で、戦って行けるのだろうかと、また這い上がってこられるのだろうかと…。



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